令和5年12月高砂市定例議会一般質問

1.第5次総合計画、前期基本計画の重点評価指標及び目標値の見直しを求めることについて

Q
 
 日本維新の会、横田英樹でございます。
 通告順に従い、一般質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 モニターお願いいたします。
 今回は第5次総合計画前期基本計画の重点評価指標及び目標値の見直しを求めることについてと題しまして、一般質問をさせていただきます。
 まず、モニターでですね、釈迦に説法ではありますが、総合計画の立てつけを共有したいと思います。
 まず、モニターを見ていただいて、総合計画は、基本構想、基本計画、実施計画から構成をしております。
 基本構想というのが、市政の総合的かつ計画的な運営を図るために長期的な展望に立って定める計画ということで、10年の長期的な展望を定めるということになっております。
 基本計画は、基本構想に基づき、市政全般に関わる政策及び施策の基本的な方向を総合的かつ体系的に定める計画であります。まち・ひと・しごと創生法に基づく、市町村まち・ひと・しごと創生総合戦略を包含して策定をしております。
 実施計画、これは基本計画に基づき、施策を実現するための具体的かつ個別的な事業を定める計画であります。総合計画を推進するための行政経営プランとして策定をしております。
 計画の期間ですが、基本構想が10年で前期の基本計画は5年、後期が5年で、実施計画はそのうち毎年3年ごとの更新で実施をされております。この立てつけからしてですね、ボトムアップで実施計画がしっかりと取組をしないと、基本計画も基本構想も、積み上がらないということで、実施計画の成功の是非感が全てに影響するというような認識をしております。
 それでですね、次に、まず、今の最重点評価指標までが、今の基本構想、総合計画の議決事項であります。ですので、その議決をした一員としての責任を感じながら、質問をすべきというふうに感じておりまして、今日に至っております。それは評価指標までが議決事項でありますので、その中の施策とかいうのも含めてまとめて議決をされておるということであります。
 次ですね、人口の展望で、2030年の令和12年、7年後ですが、当初の計画で8万4,000人という人口展望を設定をされております。その中でですね、これが重点評価指標でありますが、七つあります。高砂市の人口と、人口1,000人当たりの出生数、転出超過者数、市内事業者の従業者数、高砂市が住みよいまちと思う人の割合、SDGsの取組を実践している人の割合、公共施設の延べ床面積の縮減率ということで、これをさっとですね、眺めてみますと、高砂市が自身のためにしっかりと目標を持って、自分の力として実行できる項目が少ないのではないかなと。特に、人口については私の持論も入りますが、高砂市がどういうふうな努力をしても、なかなか増やすことは難しいのではないかなと、高砂市の実力、財力からしてもですね、お金で呼んでくるというのは非常に厳しい状況であるという中では、今お住まいの方の満足度を高めて、その中で高砂市に評判を聞いて移り住んでいただける方を増やすという中で、今お住まいの方への施策を十二分にすべきだというような認識の中で、人口を増加させるためだけの施策というのは必要ないというふうに認識をしております。自然といろんな施策をしながら、今お住まいの方に満足度を高めていただきながら、自然と人口が増えていくというような構造がこの高砂市には適しているのではないかなというふうなことを感じております。
 その中で、この大事な今、行政経営プランと言いましたが、これは3年ごとに3年計画で毎年更新をされていきます。策定根拠はですね、これに書いてますが、実施計画は、高砂市総合計画に関する条例第3条第5項、市長は、総合計画のうち、実施計画を策定しようとするときは基本計画に基づいて行うものとする。行政経営プランは、高砂市総合政策に関する条例第5条、市長は総合計画を推進するため、行政経営プランを策定するものとする。重点評価指標、これが基本目標の達成に向けて、基本計画に取り組むことで改善すると考えられる指標のうち、重点的に注目をする指標を重点評価指標として設定し、目標値として望ましい値を設定します。ここまでが議決が必要なものであります。
 ちょっと飛ばして、これがですね、実績値の推移であります
 1番右の欄が目標値ですね。令和7年10月の目標値、これが前期基本計画の目標値であります。重点評価指標として設定されている目標値ですね。これが、総人口が8万5,795で、令和5年度の調査の結果、実績が8万5,385であります。
 社人研ではですね、2025年なんで令和7年ですね。社人研の予測がですね、8万3,565人、高砂市の人口であります。この推移を見ますと、年間に700人から800人、毎年減少しているという状況の中で、社人研の予測を基にしますと、ほぼですね、実績値を基にしますと、令和7年の10月では社人研の予測当たってしまうと、この8万3,565人というのはほぼ近くなります。8万4,000人ぐらいの人口に実績になるんではないかなというふうに予測をされます。2030年には先ほど8万4,000円とありましたが、社人研の予測というのは非常に当たりますので、2030年の予測は7万9,000人が社人研の予測であります。8万4,000人の高砂の目標と比べて約5,000人の減に落ち着くというような予測は十分にされます。
 その中で、次の2番目が人口1,000人当たりの出生数が、令和3年で6.06、令和7年目標が7.62、これも非常に厳しいというか、ほぼ達成不可能という予測はされると思います。
 転出超過者数、これ、令和7年度までに年平均ゼロ人。プラスマイナスゼロになりますが、令和4年度実績で451人が転出超というふうになります。過去の実績を見ても、急にですね、令和7年までにゼロになるわけがないというふうに感じております。
 市内事業者の従業者数、これも令和4年度が4万3,000、令和7年の4万6,000ということで非常にこれも厳しい目標かな。
 高砂市は住みよい、SDGs、公共施設についてはですね、ファジーな調査及び数字になりますので、これについては、達成の可能性は十分あるかなというふうには思っております。特に公共施設の延べ床面積の縮減についてはですね、これはほとんど行政のほうが思い描いた数字になれるような構造になってますんで、これは十分達成できる、もう既に達成しておりますのでね。基づいてやればいけるのかなというふうに思っております。
 ただ、こういう、これグラフがあります。これが、その予測をグラフ化したものであります。今申し上げたような数字が、このだいだい色の斜めの線、棒線じゃなしに、点線ですね。これが、目標達成のラインになりますが、非常に厳しいなという数字が並んでいます。
 冒頭申しましたように、修正というか、目標の修正ですね、これをできればという中で、目標というのはですね、ご自分で定めた目標なんで、それに対して目標というのはやるべきものだというので、頭からこれは駄目ですよと、こんなんできませんよという目標だったら仕方がないんですけども、そうじゃないと思いますんで、その中では目標のレベルダウンしていきながら、より実績値に近い形でしっかりと努力をすれば目標達成できるというような中でモチベーションの維持がされ、初めから諦めた目標ではなかなかそれができない。そんな中でですね、市民の方への満足度が足りないような施策になってしまうというところがあるやも分かりませんので、一刻も早くその目標は、ちょっと頑張ればできる数字に改めていただいて、職員の方のモチベーション上げながら、またそのモチベーション上げるというのが市民の生活の安心・安全の向上につながるというふうなイメージでお考えいただければなと思って、この機会をつくっていただきました。
 今申し上げましたように、現行の総合計画の重要業績評価指標は全項目未達成の可能性が高まっていると感じています。飾り物にならないように、また、この目標を後生大事に想定される結果を迎えつつ、想定される結果というのは、できなかったという結果が分かりながら、それを変更できない計画を持ち続けるべきではないと考えて質問させていただきます。
 まず、できない中で、これ高砂市の問題だけでなしに、いろんな自治体の中でできないことが多く、事象として起こってきます。その中で問題点、主に五つあるというふうに考えて、それについてのご回答をお示しください。
 まず一つ目、実現性の問題であります。
 総合計画は、将来の目標や方針を設定するための計画でありますが、その実現性には限界があると言われています。予算や資源、技術的な制約などが存在し、計画が現実的でない場合、実際に達成することが困難となることについてであります。
 二つ目、変化への対応の問題であります。
 総合計画は、通常、長期的な視点で策定されますが、社会や経済の変化は予測困難であります。計画が策定された時点では、有効であったように見える目標や方針が、現実段階では時代遅れになることが多々あります。柔軟な対応や修正を必要となる場合があることについてであります。
 三つ目、利害関係者の意見調整の問題があります。
 総合計画は、複数の利害関係者の意見や要望を反映させる必要があります。しかしながら、異なる利害関係者の間で、意見の相違や対立が生じることがあり、意見調整が困難となる場合があることについてであります。
 四つ目、実施段階での情報不足の問題点であります。
 総合計画は、将来の状況や課題を予測し、それに基づいて方針を策定いたしますが、実施段階での具体的な情報が不足している場合があります。現実の状況や課題に即した対策や施策を立案するためには、より具体的な、また、直近の情報が必要になることについてであります。
 五つ目、目標の明確性の問題であります。
 総合計画は、具体的な目標や指標を設定することが求められますが、目標の設定が曖昧であったり、測定や評価が困難である場合があります。ファジーな表現が多々あります。目標の明確性が欠如していると、計画の進捗や状況や成果の評価が難しくなってしまうことについてであります。
 また、別枠のご質問として次の項目にもお答えください。
 一つ目、政策評価表の中間実績である進捗率が50%以下の事業について、当該事業のリストアップとタスクシートの再作成をいかにお考えでしょうか。
 一番細かいところの施策はですね、49項目あります。その中で122の項目の中での60です。122項目中の60項目が、現在の進捗率、満点が50としますと、100としますとですね、進捗率50のところが半分以上あります。120のうち60項目が進捗率が半分しかいってない、いうようなところも含めて、この進捗率を高めるための事業のリストアップと、タスクシート。タスクシートというのは、誰がいつまでにどこまで何をやるかというところであります。それを決めていく中で、目標の達成度を高めていくというのについてお尋ねをいたしております。
 二つ目、その際、達成不可能と思われる事業についても吟味し、目標の再設定を認めることについてはいかがでしょうか。
 シンプルに、目標値は自らのご意思で設定したものであります。これは市長も含めて、設定された方、作成された方が、意思を持って作成されたものであります。行政の特性上、ある程度ファジーになるのは理解をいたしますが、定量化している目標については達成度を高める行為を継続するため、また、行政の職員のモチベーションを高めるため、その目標値の再設定が必要かというふうに思っております。
 高砂市役所は、高砂市に本社を置き、従業員数約900名を誇る、市内最大の企業群であります。その生産性向上において、民間企業の先駆けとなって範を見せることができる能力は十分に保持されているというふうに感じております。総合計画を形骸化させず、市民目線で、また、市民のよりよい生活の実現を目指す中で、その実効性、また、実現性の高い計画にすべく、早期の変化に対応すべきと考えております。都倉市長の重点評価指標、これ再設定もありということも含めて、達成に対する思いをお考えをお伺いいたします。
 また、市長は、このたびの議会の冒頭で来春の市長選に向けての、市長選へ立候補されるということを明言をされております。その中でしっかりとお取り組みいただきながら、次回の選挙戦でのマニフェスト及び目標とかについてはですね、この中で、それについてもですね、意見についてもどこかでお示しいただかないといけないというふうには認識をしておりますので、しっかりと各部へご答弁いただきたいと思います。
 壇上での質問は以上です。

A

 

6番、横田英樹議員の一般質問にお答え申し上げます。
 第5次総合計画前期基本計画の重点評価指標及び目標値の見直しを求めることについてのうち、重点評価指標達成に対する思いについては私のほうから、それ以外については担当部長から答弁いたしますので、よろしくお願いします。
 まず、私のほうからです。
 私が就任以来、目指しております持続可能なまちづくりを実現するためでもある第5次高砂市総合計画を令和3年度からスタートさせ、約2年8箇月が経過いたしました。
 その期間、新型コロナウイルス感染症の蔓延や、それに伴う社会の変化、ウクライナ危機に端を発した世界的な物価高騰など、皆様の生活の根底を揺るがす様々な事象がございましたが、ひと・まち・暮らし・仕事・行政を基本目標として、これまで施策を推進してまいりました。総合計画における重点評価指標につきましては、確認できる六つの指標のうち、総人口、人口1,000人当たりの出生数、転出超過者数の人口に関する項目において、目標の達成には乖離がある状況でございます。日本全体で総人口が減少する中、議員からのご指摘にもあるとおり、特に人口に関する項目についての目標達成は大変困難な状況であると考えております。
 令和5年8月に実施いたしました市民満足度調査において、新たな項目として総合的な満足度を追加いたしましたが、近年ではウェルビーイングなどの言葉に代表されるように、幸福度や生活の質の向上が新たな価値観として注目されております。
 令和8年度から総合計画の後期基本計画が始まるため、令和6年度から策定の準備に取りかかる予定でございます。現在の重点評価指標等の見直しも検討し、人口に関する目標達成を目指すだけではなく、市民の総合的な満足度が向上する住みよいまちを目指して、後期基本計画を作成してまいります。
 第5次総合計画を開始した令和3年度以降、特に近年は課題が複雑化、複合化していることもあり、子どもの貧困対策や熱中症対策など、複数部局にまたがって対応するケースが多くなっております。部局性をとる限り発生する課外対応への隙間、はざまに対し、いわゆる縦割りの体制では、迅速、適切な対応を行うことが困難であるため、関連部署が連携をし、組織横断的に対応していくことが今後ますます重要となってまいります。自らの役割を組織で切り分けるのではなく、担当として、割り振られた業務本来の趣旨を自らの役割として捉え、当事者として能動的に動いていくことが、総合計画における大きな項目の達成につながっていくものであると考えます。
 今後も引き続き、総合計画に基づき、駅周辺整備事業での交流人口の拡大や、高砂市民病院の経営改善による地域医療の確保など、地域の活性化、まちのにぎわいづくりにつながる事業を進めていく予定としております。
 市民の皆様が幸せに暮らす、持続可能なまちづくり実現に向けて取り組んでいく決意を固めたところでございます。
 私からは以上でございます。

目標値の設定につきましては、新たな価値観である幸福度や生活の質の向上を中心に捉えた目標の見直しのほうを、今後、次の後期の基本計画では検討していきたいと考えております。
 現在の施策につきましても、人口対策としてだけではなく、市民生活に関わる部分がそれぞれの事業でやっておるというふうに認識しております。目標の見直しに伴う変更についてはまだこれからございますけれども、令和6年度以降に取りかかる予定である後期基本計画の中で検討してまいりたいと考えております。
 また今後、重点評価指標の項目自体を変更したといたしましても、人口に関する目標につきましては、またどのような形でも必要になってこようかというようなところも考えております。議員から提案のございました社人研の予測の目標というようなものも一つの形という形あるとも考えますので、その辺も含めて、また今後検討してまいりたいと考えております。(政策部長 前田育司君)

Q
今のご答弁の中で、前期については目標は変えられないということでありました。その中で、後期についてはお考えいただくということで、前期についてはこのままの目標で行かれるということになりますよね。それは十分承知をいたしました。
 その中でですね、民間と地方自治体というのはちょっと違うかも分かりませんけども、目標に対するですね、コミットメントの度合いが高ければ高いほど目標の精度が問われるという言葉は、民間ではごく当たり前に聞かれます。間違った目標を設定すれば、そのベクトルに向かってみんな一生懸命やるわけですから、目標が違ってれば、間違った方向に職員及び市民の方を導いてしまうというふうなところは十分ご理解の上、今の目標に向かって突き進んでいただければと思います。
 それとですね、人口は社人研予測というふうに、これは当たるから、これを目標ということがありますが、その中で申し上げたのは、人口増加のみの政策に一般財源を使う必要はないのではということを申し上げましたが、それにつけてはですね、アンケートの中でもアンケートの実績というのは、今、令和7年度80がですね、令和5年度が66ということでまだまだ2割ちょっと、目標の未達があるというところであります。マーケットの内容もそうなんですけども、これが一番市民の方へ高砂市の行政が市民の立場に立って行われているのかどうかというのを問う、最も重要な指標だというふうに認識をしております。この精度を高めるのもそうなんですけども、これが高まることによって、今、高砂市にお住まいの皆様方の生活に対する満足度、安心度、安全度というのが高まることによってですね、それを聞きつけて、いろんな方がまたこちらへ来られたり、また住まれたりというふうなことになると思っておりますから、その中で、今お住まいの方への満足度を高めていくということが、人口増加につながる可能性もあるという認識の中でお伺いをしております。この人口増に、人口増のみの対策について、一般質問と併せて会派要望でも出しておりますが、人口増加策のみの政策に対する一般財源を使わないということについての問合せをしたいと思います。。
A

 目標値の設定につきましては、新たな価値観である幸福度や生活の質の向上を中心に捉えた目標の見直しのほうを、今後、次の後期の基本計画では検討していきたいと考えております。
 現在の施策につきましても、人口対策としてだけではなく、市民生活に関わる部分がそれぞれの事業でやっておるというふうに認識しております。目標の見直しに伴う変更についてはまだこれからございますけれども、令和6年度以降に取りかかる予定である後期基本計画の中で検討してまいりたいと考えております。
 また今後、重点評価指標の項目自体を変更したといたしましても、人口に関する目標につきましては、またどのような形でも必要になってこようかというようなところも考えております。議員から提案のございました社人研の予測の目標というようなものも一つの形という形あるとも考えますので、その辺も含めて、また今後検討してまいりたいと考えております。

後に要望ではありますが、今、申し上げましたように、高砂市の財務のバランスでバランスシート見ればですね、確かに財政調整基金では積み上がってます、過去最大の。でも、片っぽで過去最大の借金を抱えているわけですよね。だから、バランスでもって考える中で、無駄な予算、無駄というのは、お互い、違う方向から見れば無駄じゃないとかいう議論になると思うんですけども、しっかりと2月から3月議会が始まるわけですが、しっかりとゼロベースで考えながら、いかに大事なお金を使っていくかという中で、無駄なお金を使わないというのはですね、今の高砂市の財政にとって、やるべき課題でありますので、過去やってたから、もうこれは仕方がないとかいうことはなしにしてですね、ゼロベースでお考えいただきながら、無駄なお金を使うことなく、今のこの厳しい財政状況の中で、市民の方への満足度を高めていくというようなところが大事かなと思っておりますので、ぜひともですね、格好をつけずにですね、市民の実生活に基づいた予算をしっかり考えていただければというふうに思っております。
 これで、私の一般質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。