この回では移転建て替えについて申し上げます。将来構想では「移転建て替え」が効率的との整理がなされていますが、私はその必要性を否定するものではありません。しかしながら、現時点で移転建て替えを前提として判断することは時期尚早であると考えます。なぜなら、人口構造の変化、医療需要の推移、広域連携の進展など、今後10年で医療環境は大きく変化する可能性が高く、この段階で施設規模や機能を固定化することは、将来のミスマッチや過大投資のリスクを伴うためです。
重要なのは、「何をする病院か」を先に確立することであり、建物はその後に最適化されるべきものです。したがって、まずは既存施設の改修と機能転換を進め、地域医療ハブとしての役割を確立する。その上で、一定期間の運用実績と医療需要の変化を見極めた後に、移転建て替えの是非や規模を判断することが合理的です。
次回は兵庫県自治体病院の経営分析表を
参考にその根拠をご説明いたします。


