今回は、建替えの「かたち」そのものを考えます。国の方針は、人口が減る中で病院の数を絞り、規模の大きな病院に機能を集約していくというものです。自治体病院の多くが赤字を抱える中で、「規模の利益」を活かすため、複数の病院を統合・再編して400床・500床規模の中核病院をつくり、その周りに民間病院を配置していく ― これが国が示す方向性です。
実は高砂には、その選択肢が現実にあります。高砂市民病院は約200床。市内には同じく約200床規模の民間病院もあり、合わせれば約400床、しかも至近距離です。救急も含めて一体で考えれば、今より効率的な医療体制をつくれる可能性があります。
財政面でも差は小さくありません。統合再編で進めれば整備費への交付税措置は40%。一方、現在の「1対1」(市民病院を1つ、新病院を1つ)の計画では25%にとどまり、その差は15ポイントにのぼります。手厚い措置のある道を、なぜあえて選ばないのか。私は疑問に思っています。
今の段階では、統合のメリットも将来像もまだ十分に見えていません。あやふやな根拠で大きな決断を急ぐより、まずは民間による経営改善という「証拠」を積み上げ、そのうえで判断していく。その方が、市民の皆さんの税金を効率的に使えるのではないか ― そう考えています。次回へ続きます。
